最近の判決

保険関連事件

019

H26.10.14 仙台地裁気仙沼支部

保険金請求事件

東日本大震災による津波から3日後に発生した火災に関して、地震(津波)免責条項(いわゆる第二類型)の適用が認められ、保険金請求が棄却された事案

018

H27.3.10 東京高裁

保険金請求控訴事件

No.017事件の高裁判決 原審支持で確定

017

H26.9.30 東京地裁

保険金請求事件

盗難事故の事実自体が否定され、保険金請求が棄却された事案

016

H26.11.5 東京高裁

保険金請求控訴事件

No.015事件の高裁判決 原審支持で確定

015

H26.6.25 東京地裁

保険金請求事件

買取り目的で無償使用していた建物からの出火に関して、事故招致免責(保険契約書の故意)が認められた事案

014

H22.3.17 東京高裁

保険金請求控訴事件

№013事件の高裁判決 原審支持で確定

013

H21.10.9 東京地裁

保険金請求事件

クリーニング設備が設置された建物内から出火した事故であるが、本件が3回目の火災事故であること、建物は安価で競落したもので、焼損したとする設備も中古品を安価で買ったりただでもらってきたりしたものであること、過去から多額の借財をかかえて、種々の名称(複数の会社や家族名)を使用して借入、差押を繰り返してきたことも判明し、契約者の事故招致が認められ、保険金の支払請求が棄却された例

012

H21.3.19 仙台高裁

保険金請求控訴事件

№011事件の高裁判決 原審支持で確定

011

H20.10.9 仙台地裁

保険金請求事件

取毀しが決まっていた作業場内からの出火による保険金請求事件。放火による事故招致免責と損害内容の不実申告に基づく保険金不払が主たる争点で,不実申告による不払が認められた例

010

H19.9.26 大阪高裁

保険金請求控訴事件

個人企業の従業員及び会社の取締役であるとして,個人企業及び会社がある人物を被保険者にした傷害保険契約を締結し,当該人物の死亡により保険金請求を行なったが,①死亡原因が保険事故に該当しない②保険契約が錯誤無効③公序良俗違反による無効④詐欺取消⑤不実申告による免責⑥告知義務違反による解除,のいずれもが認められるとして,保険金請求を認めなかった例

009

H18.3.30 大阪地裁岸和田支部

保険金請求事件

午前5時30分頃という早朝に,稼働前の織布工場内部から発生した火災について,消防署の認定は工場中央付近から東側にかけての天井部分から電気系統にトラブルが生じて発火したとするものであったが,審理の過程で本件工場に天井がないこと,工場床面の焼燃の激しい2箇所から軽油成分が検出されたことから,本件火災が契約者の放火によるものであると認められた例
本件は,控訴,上告されたが第1審判決のとおり確定している。

008

H16.10.29 大阪地裁

保険金請求事件

本件の内容は,判決文 第2 事案の概要のとおりであるが,主たる争点は(1)本件が原告関係者の関与による放火といえるか,(2)原告による損害申告が不実のものといえるかである。
判決は,原告関係者の関与を認めることまでは断定できないとしたが(出火原因が放火である疑いは濃厚とした。),原告による故意の不実申告を認め請求棄却とした。
本件は,控訴,上告されたが第1審判決のとおり確定している。

007

H17.9.29 東京地裁

保険金請求事件


本件は、建物の火災保険金が請求されたが棄却された事案である。
 火災保険契約上、保険契約者は保険の対象物を譲渡した場合、遅滞なく保険会社に通知しなければならず、保険会社はその通知前に発生した火災について保険金の支払義務を免れるとされている。本件の対象建物は、火災発生の25日前に所有権が譲渡されていたが、その通知があったのは火災発生の2日後であった。過去の裁判例には、数ヶ月経過した通知を扱ったものがあるが(いずれも保険金の請求を棄却)、本件のように譲渡と通知の間の期間が27日という短期間のものはない。この点で限界事例として意義を有する。

006

H15.12.9 最高裁

保険金請求事件

地震保険に加入するか否かについての意思決定は、生命、身体等の人格的利益に関するものではなく、財産的利益に関するものであることにかんがみると、この意思決定に関し、仮に保険会社側に説明不十分な点があったとしても、特段の事情が存しない限り、これをもって慰謝料請求権の発生を肯認し得る違法行為と評価することはできないとされた例

005

H15.7.17 横浜地裁

損害賠償請求事件

被告らが真実はイタリー製高級絵柄タイル(価額3847万円)及びフランス製ステンドグラス(価額7880万円)が倉庫に存在しなかったにもかかわらず,保険会社に対し上記商品が火災により焼失した旨の虚偽の損害申告をして保険金を支払わせたことにより,保険金詐欺の共同不法行為に基づき損害賠償(支払済み保険金額に係る損害金の内金4000万円とこれに対する民法所定の遅延損害金)を認めた例

004

H15.5.28 東京地裁

保険金請求事件

保険目的(建物)の所有者が保険契約者と異なることを申告せずに締結した火災保険契約において,保険契約者には被保険利益がないとして保険金の支払を拒否したことが信義則に反し,権利の濫用に当たるとは言えないとした例

003

H15.5.28 横浜地裁

保険金請求事件

店舗総合保険においては,商品・製品等の盗難に対しては保険金は支払われないとされた事例
実際の被害額の3.5倍ないし4倍もの過剰申告は故意による不実申告であるとして,保険金の支払拒絶は正当であるとされた例

002

H15.5.14 横浜地裁

損害保険金請求事件

建築会社の事務所から深夜出火し事務所及び資材倉庫が焼け,保険金請求してきたところ,契約者の放火までは認定しないが,同者の不実申告を認め保険金請求を全額棄却した例

001

H14.12.17 長崎地裁島原支部

保険金請求事件

造園業者による剪定後の樹木を鹿の餌とする行為が,日常業務に起因するものとは言えないとして,個人賠償責任保険の適用が否定された例